2012年01月29日

セカンドバイオリンの魅力

セカンドバイオリン、というと、どんなイメージですか?
どちらかというと、いつもファーストバイオリンの陰に隠れて
目立たない、という印象の方も多いのではないでしょうか。

さてそのセカンドバイオリンの魅力について、今回は私たちのオケ
においても含め、3つの観点から簡単にお話ししてみたいと思います。
(以下、セカンドと略します。)

(1)オーケストラでの役割
 まず、一般的にオーケストラでの主な役割は、例えばヴィオラと共に内声、
ファーストバイオリンの1オクターブ下で旋律等があげられます。
地味で目立たないけど重要、というまさに縁の下の力持ちですね。
この辺りは管楽器のセカンドパートと共通するかもしれません。
但し何といっても刻みです。この刻みが音楽の流れを作っていると
言っても過言ではありません。
私はこの刻みがたまらなく好きなんです。

(2)今回のマラ9において
 ところが、今回5月の演奏会で演奏するマーラーの交響曲第9番では、
セカンドに始まりセカンドに終わる、と言ってもいいのではないでしょうか?
そう、セカンドが主役です。(というのは言い過ぎ?)
少なくともファーストバイオリンと対等とは言えるでしょう。
なのですが、目立つことに慣れない私たち、まだちょっと戸惑い気味です。

(3)八幡オケのパートでは
 では最後に私たちのオケのパートはというと、とにかくとても仲がいいんです。
勿論仲がいいのが珍しい訳ではないのですが、上はお孫さんのいる方から、
下は現役大学生という様々な年齢層が10名以上も集まっているのに。
というのには自分のパートながら驚きです。
更に、入団したばかりの方が、初めての演奏会終わる頃にはもうすっかり
馴染んでいて、ずっといたみたい。
もう大家族ですね(笑)。

元々セカンドというのは、大人しくて謙虚な方が集まりやすいものでもありますが、
本当に素敵な方たちばかりです。

というようなわけで、セカンドバイオリンの魅力、少しは伝わりましたでしょうか?
これからも皆で楽しみながら、頑張っていきたいと思います。
そして私はセカンドのスペシャリストを目指します!!

(2ndVn オカモン)

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2012年01月24日

音楽演奏と電子機器

 オーケストラはいわゆる「文化系活動」なので一見関係なさそうですが、昨今は様々な科学技術の恩恵を受けていますね。今日は、楽器を演奏する際に身近な電子機器について、「将来こんなの欲しいな」というものを思いつきで書いてみました。(実現できる、できないはまったくわかりませんが。。。)

@メトロノーム
ベートーヴェンの時代に発明されたとかいうメトロノーム、私が楽器を始めた頃(約30年前)は機械式のものばかりでしたが、いつの頃からか電子式のメトロノームが現れ、今では小型、高機能のものがたくさんありますね。また、PCソフトやスマートフォンのアプリもあって、変拍子機能付きもあるとか。
【こんなの欲しい】
・録音機能付きで、メトロノームに合わせて演奏するとリズムがどれくらいずれていたかを判定しその場で表示してくれるもの。

Aチューナー
昔は高価かつ大きな機械で、私が所属する吹奏楽部には1つしかなく、一列に並んで順番に音合わせをしたものでした。今や小さなクリップにチューナー機能がついていて金管楽器のベルにはさんで使うことができるものまであります。メトロノームと一体型のものもありますね。
【こんなの欲しい】
・単音だけでなく演奏したフレーズ内の個々の音の音程を確認できるもの。曲や音階を演奏した後で、どの音がどのくらいずれていたかを確認できる。(欲を言えば曲中の和音構成に応じた音程で判定してくれるもの。「この場所はドミソだからその『ミ』はもっと下げて!」とか。)

B録音機器
小型のICレコーダーで毎週の練習を録音する人は私たちのオケにも結構います。ICレコーダーは、録音した音データをPCで簡単に編集できたり、ネット上で仲間と共有できたり、結構役立っています。便利ですねー。
【こんなの欲しい】
・オケ全体の練習を録音してそれを聞くだけでなく、その音の中から自分のセクションやパート、さらには自分一人だけの音を抜き出して聞くことができるもの。

C楽譜
楽譜は今でもほとんどアナログ(=紙)ですが、最近流行のタブレット端末(iPadなど)を使えば電子的楽譜を使うこともできるようになりました。例えば指揮者がスコアをiPadに入れておき、ページをめくりながら指揮、ということも不可能ではない時代です。とはいえ今のタブレット端末では指揮者が使うには画面が小さすぎだとは思いますが、個人練習用の譜面としては結構使えるかもしれないと思っています。
私はiPadは持っていないのですが(欲しい!)、手持ちのスコアやパート譜、アンサンブル譜面やエチュードなどを全て入れておいてこれひとつを持ち歩くようにできれば結構便利かな、と思ったりしています。練習中に指揮者から受けた指示等の書き込みに対応したアプリもあるようです。
【こんなの欲しい】
・指揮者でも使えるような大型画面(でも小型に折りたたんで持ち運び可)のタブレット端末
・タブレット端末を固定できる譜面台(紙と違って落とすとタイヘン。。。)
・オケメンバーと団内トレーナーが全員タブレット端末の楽譜を持ち、トレーナーやパートトップの指示メモが全員に簡単に配布できる。
・自分のパート譜だけでなく、好きなパートの楽譜を自由に並べて表示できるもの。(指揮者に「このパートを聴きながら演奏して」と言われたような箇所で、そのパートと自分のパートを2段に並べて表示、両方を見ながら練習する。)

10年後、20年後にはこんな機械を使ったオケの練習風景が見られる(!?)かな。

団内トレーナー(H.M.)

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2012年01月16日

棘のある話

作曲家ならチャイコフスキー、モーツァルト、ヨハン・シュトラウス、パガニーニ。演奏家ならマリア・カラス、ジャクリーヌ・デュ・プレ。

共通点、お判りですか?
じつはこれすべて薔薇の名前です。それも、そんなに珍しい品種ではなく、どれもその辺の庭で見ることのできる花なのです。

名前と実際の花の印象が一致していると思わされるのは、深紅の剣弁高芯咲き(高島屋の包装紙のような、薔薇らしい薔薇)の「ニコロ・パガニーニ」や、大輪で混じりけのないローズ・ピンクの「マリア・カラス」でしょうか。「ジャクリーヌ・デュ・プレ」も純白の花の中に強い色の花芯が覗き、演奏家本人の高潔さを連想させます。

「モーツァルト」は可憐な一重の薔薇(しかもピンク)、「ヨハン・シュトラウス」はエレガントなひらひらピンク、「チャイコフスキー」はクリーム色のゆったりとした丸い花、このあたりは、一般にこれらの作家の楽曲が、どのようにイメージされているかを物語っていて興味深いです。ちなみにチャイコフスキー繋がりでは「スワンレイク(僅かにピンクの混じる白)」「ブラックスワン(ベルベットのような黒みを帯びた赤)」などという薔薇もあります。

どうですか、画像を検索したくなったでしょう。
ネットの世界に薔薇自慢は山ほどいるので、すぐに姿が拝めますよ。

自分の国の有名人が大好きなイギリスの薔薇育成家は「ベンジャミン・ブリテン」や「サー・エドワード・エルガー」の名前を薔薇に付けてくれています。「エルガー」のほうは私はまだ実物を見ていませんが、「ベンジャミン・ブリテン」は私がその名前の薔薇の存在を知って驚喜した思い出の薔薇。デビット・オースチン(この品種を発表したイングリッシュ・ローズの著名な育成家)がどのくらいブリテンの音楽に親しんでいるのかは不明ですが、渋みがかった苺色とでも表現したらよいのか、赤とも橙とも言い切れない色味と、小振りながら一輪一輪整った花姿に、端正な中に押し付けがましくない華やぎが感じられます。
ブリテンの音楽には、素面で酔っている、違った、酩酊しているのにクールな、醒めた炎と言いたいような体温の低さがありますが、この品種も、薔薇という花が本来持つ甘さがじつのところ本当に甘いのかそれとも辛いのか疑ってしまうところが魅力でしょうか。

脇道に逸れてしまいました。

残念ながらマーラーにはその名を冠した薔薇は無いようです。(ただし、薔薇の品種は数万種と言われているので、どこかにひっそりと存在するかもしれません。)
せっかくなので、マーラーだったらどんな色・形の薔薇が相応しいか・・・ということをこの間から一生懸命考えているのですが、どうも良いアイデアが浮かびません。
昨今は青も含めて薔薇にはほぼすべての花色が揃っているのですが、マーラーの音楽にはあまりにいろいろな要素が絡まっていて、一つの品種で表現することは難しいのではないかという気がします。むしろ、窓の異様に沢山ある部屋で、一つの窓を開けると薔薇園なのに、隣り合った別の窓を開けるとなぜかそこにはヒエロニムス・ボスの地獄絵、といったような、和声が変わる度に全く違う風景と接する不思議体験こそ、この物凄い曲を鳴らすオーケストラの内側にいる愉しさかもしれません。

薔薇というのは思ったほどには繊細でなく、じつは草ではなく木です。花がいくら美しく見えても骨太な枝木が旺盛に茂り、迂闊に手を出すと冗談でなく流血します。花のない今は枝の誘引と手入れのシーズンですが、そこらのヤワな手袋ではすぐに穴が開いてぼろぼろになってしまうので、専用の分厚い革の手袋をはめて作業します。棘だらけの枝と格闘する重装備の力仕事は「薔薇を育てている」という言葉から連想されるのとはほど遠い麗しくない姿です。けれどもこの作業を怠ると、開花期にとても悲しいことになります。

関西は5月が薔薇の最盛期。私たちも5月の演奏会に美しい花を咲かせられるよう、今は血まみれになりながら(?)、泣きながら(?)、歯が欠けながら(??)、けれども日々の練習で花のある風景を思い描ける幸福を感じながら、取り組んでいきたいと思います。

(Vnばば(薔薇歴半端に7年))

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2012年01月13日

オーボエ吹きの宿命「リード作り」

2012年。
八幡市民オーケストラ創立30周年というメモリアル・イヤーの幕が上がりました。
そんな記念すべき年の“ほぼ週間・八幡市民オーケストラ”新春第1号に寄稿させていただけるなんて、とっても光栄です。だけど・・・何だかプレッシャー・・・ひしひし・・・はてさて・・・


水の入ったフィルムケース、ナイロン製レース糸、物差し、カッターナイフ、ライター、マンドレル、ラジオペンチ、極細ワイヤー、カッティングブロック、水道管用防水テープ、フィッシュスキン、直刃爪切り、紙やすり、プラーク、チューブ、ケーン、リードナイフ・・・

聞き慣れない名前もあると思いますが、これ、何に使うか分かりますか?
これらはオーボエやイングリッシュホルンのリードを作るために使う道具の一部です。何をどう使うかはさておき、ほとんどのオーボエ吹きは自分でリードを作るので、こんな小道具を持っています。

オーボエは吹く人によって音色(音質)が一人一人違います。
使っている楽器の個性や、吹く人のアンブシュア(fr:Embouchure楽器を吹く時の口の形・状態)、リードに対する唇のコントロールに微妙な違いがあることや、吹く人の好みでリードの厚さや削り方にも違いがあるからです。プロ奏者が作成した同じ1本のリードでさえ、音色や音程、コントロールのし易さなどの善し悪しは楽器と吹く人によって感じ方が違うので、ある人には良いリードでも、他の人にはちっとも良くないということがあります。
「リード・楽器・吹く人」の関係は非常に微妙、繊細なので、美しい音色、確かな音程、豊かな響きを目指して、オーボエ吹きは自分と楽器に合ったリードを自分の手で一生懸命作ることになります。

リードの材料は水辺に生育する「葦(あし)(en:reed)」。
日本では「ヨシ」と呼ばれ「すだれ」になったりしますが、楽器用には主にフランス産葦が使われます。
充分乾燥した葦をリード用に小さく切る前の「丸材」と呼ばれる状態からリードを作る本格派もいますが、これには「スプリッター(リードに適した長さと幅にカットする)」、「ガウジングマシン(リードの厚さを調整・削る)」、「シェーパー(リードの形にカットする)」といった高価な工具も必要なので、大抵は「舟形ケーン(en:cane)」と呼ばれる、すぐにリード作りに使えるよう加工されたものから作ります。

リードの作り方を簡単に説明しましょう。
1.舟形ケーンを充分に水で湿らせたら、息が漏れないようにチューブに糸で強く巻き付ける
2.ケーンを削る部分(「スクレープ」といいます)の硬い表皮をカッターナイフ等で薄く削り取る
3.ケーンの先端をカットし、リードナイフでスクレープを整えながら削る
4.リード全体の長さを72ミリに整え、必要に応じて、息漏れ防止にワイヤーや防水テープ、フィッシュスキンを巻き付けたり、マニキュアを塗る
5.さらに削って微調整・・・

これが舟形ケーン.jpg

一口に「スクレープを削る」と云っても、この作業にはとても気を遣います。
リード中央の「背」と呼ぶ部分は削りすぎないよう、そして先端両サイドはごく薄く削るのが基本で、それ以外に、吹いた感覚が重いか軽いか、明るい音にするかどうか、低音を出しやすくするかどうか等々、目的に応じて削る部分が決まっています。
削りすぎても削らなすぎてもダメなので、ナイフでなでるように少しずつ、削りカスが出るか出ないかというくらい細かな削る作業を繰り返して微調整をします(そこそこ手先が器用で工作好き?でないと、ちょっと厳しい作業かな・・・)。
自分の理想とする音色(音質)、音程、コントロールのし易さを追求し、「削り」には一番神経を使います。
1平方センチにも満たない小さなスクレープには、オーボエ吹きの想いが詰まっていると云っていいかもしれませんね。

私の「リード作り」(私は「リードを育てる」と言います)、育て始めてから実際に練習に使うまで、1~2週間かかります。
チューブにケーンを糸で巻き付けたら一旦リードは休ませる。硬い表皮を削ったら再び休ませる。微調整は慎重に、焦らずゆっくりと時間を掛けて・・・といった具合です。
リードが途中で乾燥して割れたり、微調整を何度しても音色・音程に納得できないことも多々あります。何とか完成させて練習に使い始めても、リードの状態は常に変化しているので微調整が欠かせず、Tuttiの最中に、こそこそ削って調整したりもします。
本当に納得できる理想のリードに育つのは、数本作って1本有るか無いか。ひたすらリードを育て続けるしかありません。

で、こんなに一生懸命育ててもリードの命はとても儚いです。
ファゴットやイングリッシュホルンと違いオーボエのリードは細いので、振動によるリードへの負担が大きく、ハードな練習が続くと音が悪くなったり、出にくくなったり・・・寿命が来ます。
1回のTuttiであえなく力尽きる事も。
演奏会本番が近づくと、ベストの状態のリードで本番に臨むことが最重要課題となり、通勤電車に揺られながら、或いは食事をしながらも、リードを育てる計画や練習に使うリードのローテーションを考えたりと、常にリードのことが気になり、頭を悩ませます。
調整に失敗してリードを育てる時間が無く、本番直前の楽屋で焦ってリードの微調整を続けるということも(私には)珍しいことではなく、疲労困憊したリードを「今日一日がんばって〜」とドキドキ祈りながら本番舞台袖で出待ちすることもしばしば。

リードが理想的に育ったり、叱咤激励したリードが持ち堪えて、無事に良い演奏ができたら「やったぁ♪」本番打ち上げのビールがとても美味しくなります。

オーケストラの真ん中で、ステキなソロをたくさん奏でさせてもらえるオーボエ。でも、その華やか〜な姿の裏に「リード作り」という地味〜な姿もあることを知っていただけたら、ちょっとうれしい・・・♪

あっ、そうそう!リード作りだけじゃなく、譜読みやフィンガリングの練習もしてますよ〜!(苦笑)


この春、創立30周年記念演奏会のメインはマーラーの9番シンフォニー。
約80分にも及ぶ大曲を、最後まで美しい音色と確かな音程、豊かな響きで心を込めて演奏できるように、がんばらなくっちゃ!

2011年は何かと辛いことが多い年でしたが、2012年が素晴らしい年になりますように。
八幡市民オーケストラにとって飛躍の年となり、みなさんには素敵なことがたくさん訪れる良い年となるように願っています。

(oboe:おざQ)

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2011年12月18日

よろこびのうた

もうすぐ今年も終わります。年末といえば「第九」ですよね。

 八幡オケでも、昨年に市民音楽祭で演奏しました。ホールの客席がほぼ満席になり、たくさんの人の熱気とパワーに圧倒されながら、微力な私も参加させていただきました。私にとって「第九」は、いつか巡り合いたいと思っていた憧れの曲です。その夢が叶った演奏会でした。

 実は、この時の演奏会のDVDをお仕事で使わせていただいています。
 1年生音楽の鍵盤ハーモニカの曲の中に『よろこびのうた 作曲ベートーベン』とあります。子ども達に「この曲はね…もともとはこういう名前の曲で、こんな曲なんだよ〜。」と、紹介する時に活躍するのがこのDVDなんです。
 『よろこびのうた』は鍵盤ハーモニカで「ド」から「ソ」までの音に慣れてきた子供達が、応用として楽しく弾けるようにと取り上げられている教材です。
 みんなで練習した後、私は必ずこの原曲を聴かせるようにしています。以前はCDを流したこともありましたが、映像の方がやっぱり様子がよくわかります。たくさんの人が関わって演奏されていることや、世の中には鍵盤ハーモニカだけじゃなくいろいろな楽器があるんだよということが、子ども達にしっかりと伝わります。

 また、そこには私の教師としてのささやかな願いがあります。
 告白すると、私は音楽が苦手な小学生でした。嫌なんだけど、なぜか音楽への憧れだけはありました。遅いデビューでしたが楽器に出会い、今では八幡市民オケの皆さんのおかげで、音楽が「厳しさ」だけじゃない、「よろこび」があることを教えていただきました。少しずつですが、確かに私の中の音楽の世界は広がり深まっています。
 ある時、高学年の教え子が「音楽嫌いやねん…」と言ってきたことがあります。きっと音楽の先生も努力されているはず…。だけどこの子の嫌いという事実に、私は他の教科以上に心から悲しくなります。…まるで昔の自分を見ているよう。音楽は人間から生まれたもの。初めから音楽を嫌いな子どもなんていないんじゃないかとさえ思うようになりました。

 私の願いは「音学」ではない「音楽」を大切にしたいという思いです。
 世の中にはいろいろな個性の音楽があり、いろいろな個性の楽器があります。子ども達のさまざまな豊かな個性を、あたたかく受けとめるおおらかさや柔軟さが、初等教育音楽に何よりも重要ではないかと思うのです。

 そんなわけで、こういった課外授業(?)をしていますが、あのベートーベンの渾身の集大成に、子どもの集中力がついていくはずもなく…。ベートーベン自身のお話をそこにまじえたり、各楽章の特徴を損ねない程度に少し早送りしたりしてます(ベートーベンさん、ごめんなさい)。それから予想外だった子どもの反応は、バリトンの方の歌う表情が豊かすぎて、子ども心に強く強く響いたようでした。みんな画面にくぎづけでした。

 そして、授業の一番のねらいである4楽章のあのメロディー…。
 低弦のささやきのような優しい音から始まるあのメロディーを聴いた子ども達。徐々に気づき始めると「うわ〜!聴こえた〜!」とすごく大喜びします。この時の子どもの顔は、一瞬にしてパアッと明るくなり、目がキラキラと輝き出します。また、面白いのが、この気付きが子ども達によってばらばらなところです。繰り返されていくので、最後には全員がちゃんと気付けるのもとってもいいです。
 曲も終わりに近づき、盛り上がり方もわかりやすいので、曲とともに子ども達のテンションも上がっていきます。最後はお祭り騒ぎみたいですもんね。

 「おぃらこんな曲やってんや。すげぇ」やんちゃな男の子が、鍵盤ハーモニカに向き合いはじめます。私が教師として最高に嬉しい瞬間です。…さすがはベートーベン。この曲は、教師にとっても『よろこびのうた』なのですね。1年生にも伝わるこの曲の力というか…やっぱりこの曲にしかできないことだと思っています。

 最後のおまけに「実はこの中に先生がいたんだよ。」と言うと、みんな「え〜っっっ!!!」

 今年はいろいろなことがあった年でしたね。年末には、やっぱり『よろこびのうた』で締めくくるのはいかがでしょうか。


(Cl やっすん)

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2011年12月12日

バレエとバレエ組曲

はまってます。
バレエにはまってます。
バレエの作品は、音楽、舞台美術、衣裳、そしてバレエダンサー達、
すべてが織り成すファンタスティックな世界・・・。
今の時期なら「くるみ割り人形」
ちょっと元気を出したいときには「ドン・キホーテ」
ハラハラ身もだえ涙する「ロミオとジュリエット」
見所満載の「白鳥の湖」・・・まだまだあります。
そして、
グラマラスでスタイル抜群なロシアのダンサー、
表現もダイナミックなアメリカのダンサー、
気品あふれるロイヤルなイギリスのダンサー、
繊細かつ緻密な日本のダンサー、などなど
バレエ団が違えばもちろんのこと、
同じバレエ団でもキャストが違えば
同じ作品が違う雰囲気で楽しめます。

・・・と、バレエの魅力にどっぷりはまった私。
先日、某オケで演奏される「くるみ割り人形」組曲を聴きに出かけた。
曲が始まってびっくり!テンポが違う!
オケ弾きとして曲だけ聴いていた時にはなかった感覚です。
バレエ音楽が流れてくると頭の中でダンサー達が踊りだしてしまう。
このテンポ踊れへんやんか〜。こんな速さで回れへんやんか〜。
ここでポーズ、あれ〜もうちょっと音楽待とうよ〜。
う〜む。
オーケストラ単独で演奏される「くるみ割り人形」を純粋に楽しめなくなってしまった。
ここはひとつ、八幡市民オーケストラでもバレエ全幕舞台作品のオケ伴奏はいかがだろうか。

(ちぇろ まえかわ)

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2011年12月05日

トレーナーの独り言(その喜びと哀しみ)

 八幡市民オーケストラでのマーラーの交響曲は今回で4回目となります。最初は2002年5月の創立20周年記念演奏会で交響曲委第1番「巨人」(指揮は森口先生)。で次は2004年1月のYAWATA市民音楽祭で交響曲第2番「復活」(指揮は蔵野先生)。このときはホールが満員になり当日券を出すことができないくらいの大盛況でしたね。3回目は2007年11月の創立25周年記念演奏会で交響曲第5番(井ア先生指揮)でした。そして今回2012年5月の創立30周年記念演奏会で交響曲第9番、指揮は1回目と同じ森口先生となりました。このように5年単位の創立記念演奏会でマーラーの交響曲を取り上げてきていますね。さて5年後は?

 トレーナーの役目は一言で言うと演奏会に向けて団員の譜読みを助け、音程、リズム、バランスについて誤りを修正し、指揮者の表現したい音楽を実現すべくおせっかいを焼くといったところでしょうか。そういう意味では指揮者とは役割が異なるのですが、音楽を組み立てる上ではフレーズの理解、強弱の付け方、歌い方のニュアンスなど音楽的な要素も当然含まれるので、そういう点では指揮者としての役割も要求されます。そんな時は創造欲がかきたてられ、大曲になるほど気合が入りますね。トレーナーに要求される要素は一に感性、二に経験、そしてリーダーシップ(厚かましさとも表現できます)と考えています。もちろんアマチュアですからプロのようなレベルでの指揮、指導はできませんが、自分なりの音楽を表現すべく精一杯勉強して練習に臨みます。皆様が普段聴いて持っておられる巨匠が指揮する音楽のイメージを自分のものに置き換えてやろうという大胆な試みをするわけです。そういった意味では皆様に「トレーナーの仕事って大変ですね」とねぎらっていただくのが若干こそばゆい位結構楽しんでいます。それがまさにトレーナーの喜びといっていいでしょう。

 しかし指揮者が来団したとたんに役割は一変します。それまでひそかに喜びとしてきた音楽の創造は指揮者に委ねられ、トレーナーはその指揮者の感性に合致するようにオケをトレーニングするのが使命となり、客演指揮者を補佐する実技トレーナーとして全うすべく全力で臨みます。それはそれで客演指揮者のやらない部分を担うという面白さがあります。ただし三河先生のようにトレーニングの天才のような指揮者が来られた日にはもう立場がありませんが。最近の傾向として期の早い段階で指揮者が来られるようになっていますので、指揮者の表現したいことが初期の段階から明らかになるという点ではありがたいことですが、トレーナーとしては指揮者が来られる前に何とか形を作りたいという思いもありますので、喜びに浸る時間はあまりありません。今回のマーラーの9番のように音楽を表現する前に譜読みに相当の時間がかかるものは、まごまごしている間に指揮者が来られるので自分の音楽表現どころではありませんね。というとやっぱりトレーナーは割の合わない役目かもしれませんね。

 でもご心配なく。アマチュアオケの良いところで、トレーナーはプレーヤーにとしても参加しております。本番近くになると指揮者が頻繁に来団され、本格的な仕上げに入ってゆきますが、そうなるとトレーナーの仕事からはほぼ解放されプレーヤーに専念し、本番を迎えます。本番が終わってみればプレーヤーとして演奏に参加して得られる感動が印象に残り、何を隠そう、もうその期に関してトレーナーをやっていた苦労の記憶は上書きされてしまって余り残っていません。結局トレーナーとプレーヤーの両方の喜びが体験でき、一粒で二度おいしいアーモンドグリコといったところです。

ということで今回のマーラーの9番は演奏するほうもトレーナーも大変な曲ですが、お客さんと団員が一人残らず感激できるような演奏会に向けて頑張りましょう。
 (このお話は筆者の個人的な感想であり、他のトレーナーの方たちには一切関わりのない話であることをお断りしておきます。)

トレーナー&ファゴット 谷

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2011年11月28日

(無題)

流されそうなハンドルにしがみついて駅の駐車場まで来た。Yarra川は濁った水をゆっくり運んでいる。アートセンターの不揃いなガラスの軒先で役不足の傘をたたむ。
シャンパングラスとタキシード。冬の暖かいこの街では見慣れない毛皮のショール。映画の一場面のような世界はロビーのキオスクだけで、週日の演奏会の客のほとんどは職場から直行する。アジア人が濡れ鼠で入ってきても、とがめられることはないだろう。チケットを渡すと、型通りクローク係が近づいてくる。コートをお預かりしましょうか。レインフォレストで活躍したジャケットは、脱水機にかける前の洗濯物みたいになっている。
この国で初演というその人の演奏をなぜ自分と同じ故郷で聴いたことがなかったのだろうか。そして初めて聴くWALTON−元領主国の作曲家は人々に親しいのだろうか。舞台に出てきた小柄で猫背の東洋女性が今夜のViolistだ。
アングロサクソンのつくったシステムの中で暮らすことはとても快適、でもそれをつくったアングロサクソンを絶対好きにはなれない。カナダからイギリスを経てこの国の永住権を取ったKAORIが言う。それをボスに言ったことある?ないわよ。寂しい笑いでヤマトナデシコ会はいつもお開きになる。
演奏会が終わっても雨は降り続いていた。いつも耳の奥で繰り返されるはずの聴き終わった曲が流れない。あのソリストにとって日本とは何だろう。フリーウェイを外れると闇がフォグランプの周りを覆い尽くす。私はどうしてここまで来てしまったのだろう。
あれから13年前が過ぎた。薄れていく日々の記憶をたどりながら、VengerovのviolaでWALTONを聴いてみる。(Rostropovich / London Symphony Orchestra)

Melbourne Symphony Orchestra
Nobuko Imai:viola, Simone Young ;conductor, 
Walton Viola Concerto 26,
Bruckner Symphony No.4 in E flat (Romantic)  Melbourne Concert Hall in JULY,1998.
*ABC(Australian Broadcasting Corporation) searchによる*

(Viola 藤田)

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2011年11月21日

宇宙人と充実した日々

皆様こんにちは!
今週のお当番は、フルートの間嶋です☆

遂にマーラーの練習が始まりましたね!
音楽的な知識が乏しいので、難しいことは分かりませんが……
とっても難しい!
きっと良い曲なんだと信じて取り組んでいます。
正直なところ、宇宙人の館に迷いこんだような感覚に陥っています。
様々な楽器がいろいろと何かを伝えようと話している…
何を言っているのか今の私にはまだ分かりません…
宇宙人たちに感じるのは私だけでしょうか。

以前も宇宙人かもと感じる曲が数曲ありました。
八幡オケの選曲はマニアですから(笑)

演奏会ごとに何かに苦しむ私ですが、毎度救ってくれるのは……
何を隠そう八幡オケの方々です♪
指揮者・トレーナー・団員の方々…
皆さん仕事の傍ら懸命に勉強し、懸命に練習する、真摯に取り組む姿に尊敬!
そしてアドバイスをくださる、気にかけてくださる温かい環境に感謝☆
八幡オケで音楽することができて良かったって実は思っているのです♪
その一方、宇宙人音楽を理解できる皆さんは宇宙人なんじゃないかと思っているのはナイショです(笑)

そんなこんなで楽しい充実した生活を送ることができています☆
仕事だけじゃ味わえない世界☆★
このブログを読んだあなたも是非八幡オケへ♪
入団お待ちしておりまぁす♪笑
マーラーの行く末を是非半年後聴きにいらして下さいませ(*^^*)

マーラー頑張りましょう!!!

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2011年11月13日

マーラーはマーラーでも

ブルックナーの演奏会が終わり、マーラーの練習がやってきました!!
ブルックナーとマーラーは私にとって憧れの曲であり、
できれば(体力のある)20代のうちに一度やってみたいと思っていたのですが、
なかなか機会に恵まれず、
30代に入り2曲続けて挑戦する事ができて、嬉しく思います。
これも八幡に入ることができたからですね。本当に感謝しています。
初見大会、2回目の練習とあり、想像していた以上のむずかしさと
自分の持っている少ない引き出しではダメだなと実感しました。
スコアをしっかり読んで、練習に励んでいきたいと思います。
これからどんなマーラーができあがっていくのか本当に楽しみです。

ここから練習の話とはまったく関係ない話になるのですが、
この間たまたま大阪上本町のハイハイタウンというところを
ブラブラしていたのですが、
そこでなんと「マーラー」というお店を見つけました。
「マーラーやん」と私が言うと夫が
「ここ前の部署でよく行ってた店やで」
と言うのでマーラーと関係あるのか聞くと
店自体はラグビーのユニフォームやポスターや
「スクラム」とか「タックル」という名前のカクテルがあり
店内ではテレビでラグビーの試合が放送されているようです。
ラグビー選手でマーラーがいるとか、ラグビーの技の名前にマーラーというのだとか、
ラグビーとマーラーとの関係は調べても出てきませんでした。
夫が店の人に聞いてみると、
「オーナーがマーラーの交響曲が好きだという噂なのですが…」とのことですが、
真偽のほどはわかりません。

このお店はいわゆる立ち飲み屋なのですが、
変わっているのは料金システムだそうです。
カウンターに小さなかごが置いてあり、店に入るとそこにお金を入れるようです。
注文すると、そのかごから店員さんお金をその都度引いていくので、
「ちょっと1000円分だけ飲んでいこう」という時にはもってこいだそうなのですが、
この店で通用するお金の単位は「円」ではありません…「マーラー」だそうです。
「1円=1マーラー」でビールは1杯300マーラーです。
フライドポテトを注文すると、「はーい。200マーラーいただきます」と言って、
かごから200円…ではなく200マーラーを持っていく。というシステムなのだそうです。

マーラーにどっぷりつかりたい人は行ってみてはいかがでしょうか(笑)

(トランペット 海塚)

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