演目はタンホイザー序曲、交響詩ドン・ファン、交響曲第3番英雄。まあある意味ダメ男三本立て、ホルンは満腹な3曲でした。まあネタは尽きないのですが、そのなかでとても印象的だったことがあります。
英雄の3楽章トリオは、ご存じの方も多いと思いますがホルン3人でパートソロを披露します。さながらオケ対ホルンといった構成で、まあ「カッコイイ」見せ場と言えます。
ところで、このパートソロは3人の音量やフレージングを揃えることが肝要です。たとえるなら3人の騎士が馬上颯爽と現れるといった趣きがあり、当然ながら隊列は整っていなくてはいけません。
なかなか難しいのですがなんとかそれっぽくなってきたと思っていた矢先に、私はふと思いついたアイディアを試すべく、楽器のセッティングを変えました。物理的に言えば、この曲では使わないパーツを外して楽器を軽くしただけなのですが、これまでそれなりに整っていた3重奏がてんでバラバラになり、周囲の仲間から「今日はなんだかチグハグだったねえ」と指摘を受けることになりました。これはいかん、と元に戻すと再び足並みが整いました。重量を軽くしたことで音色が変わってしまい、これまでお互いに作ってきた3重奏のイメージと合わなくなってしまったんだろうと思います。アンサンブルにおいて音色や発音イメージを揃えることがいかに重要かということを身をもって体験しました。まだまだ勉強中です・・
ホルンU