ピアニストは、私がずいぶん前に入っていたオケの演奏会でピアノ協奏曲を弾かれた方。当時は、海外の有名なコンクールに入選されて間もない頃でした。
そのピアニストを迎えた演奏会は、某企業がスポンサーだったために、オケが希望した幻想交響曲ではなく、ピアノ協奏曲を演奏することになりました。団員の中には、「幻想をしたかったのに‥」と不満を漏らす人がいました。
でも、みんな演奏会前日にピアニストの音に心を奪われてしまいました。「もっとピアノが目立つ曲にすれば良かったのに」と言い出す人がいたほどです。
私はピアノをうまくなれなくて好きではなかったのですが、「ピアノでこんな音を出せるのか」とただただ感動しました。
あのピアニストのように、人の気持ちを動かせる音を出せたらなあと思いますが、それが簡単なことではないから、今でもホルンを吹いているのかもしれません。
H r M