2018年07月21日

親子コンサート

7月21日に、毎週練習で使わせていただいている男山公民館で、近隣にお住まいの方々向けの親子コンサートがあります。かしこまった雰囲気の定期演奏会とは違って、親子コンサートは、子供用のゴザが敷いてあって、オーケストラのメンバーは普段着で演奏します。今年は、ルロイ=アンダーソンの「サンドペーパーバレエ」や、ビゼーの「アルルの女」から「ファランドール」などを演奏します。
聞きにきてくださる方にも楽しんでいただけるように、私たちも「スマイル」で演奏したいと思います。

ホルンM
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2018年07月08日

基礎練習と私

高校1年でオーボエを始めてン十年。恥ずかしながらきっちりと基礎練習をするということをせずに楽器を吹き続けてきました。楽器初心者だった私に「オーボ
エはロングトーンなんかしても意味ないよ」というエセ情報を与えた人がいて、ぐうたらな私はそれを真に受けました。レッスンにも通いましたが、不幸なことに先生もきっちりとした基礎練習の仕方を教えてくれず、適当にスケールやアルペジオなどの練習をパラパラッとする程度ですませていました。
少し以前に、弦楽器の友人から「練習時間を短時間しか取れない日があるけれど、そんな日でも15分間程度の最低限の基礎練習をするようにしている」というような話を聞き、一念発起して基礎練習に取り組むことにしました。基本的にはロングトーンとスケールです。最初のうちはちょっと苦痛でしたが、慣れてくると単純な練習ながらいろいろ考えることもあってだんだん苦痛を感じなくなり、そのうち楽しいと感じることもあるようになりました。効果として、「すかる」頻度が少なくなる、高音が楽に出せる、長時間の演奏にも耐えられるようになる、などを感じるようになりました。(あくまでも以前の自分との比較です、念のため。なお「すかる」とは、息を入れてもリードが振動せず、出すべきタイミングで音が出ないこと。オーボエの演奏上の大きな弱点の一つで、特に低音を小さい音で吹こうとするとよく起こります。)自分の楽器演奏技術がいかに拙いかということを実感しますが、もとが下手な分、成長することも実感できます。それに、以前は個人練習があんまり好きではありませんでしたが、最近は練習が好きになりました。
「どうして今までこれをしなかったのだろう!?」という後悔の念もわきますが、それを言っても仕方がないので、前向きに行こうと思っています。これから平均余命を超えて生きても、今までの楽器経験年数を超えて吹くことはちょっと無理そうですが、できるだけ長く吹き続けて後悔の気持ちをやっつけるために、基礎練習に励もうと思っています。
(オーボエ K)
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2018年06月25日

七夕に向けて

前回の演奏会が、八幡市民オーケストラで出演した初めての演奏会でした。
入団させていただき、初めての練習参加、合宿、飲み会、ホール練習、リハーサルと、毎回緊張しながらも楽しく過ごさせていただきました。気づいたら本番前日!とあっという間に過ぎていきました。
メンバーの皆さんはとってもフレンドリーで、たくさんの経験があり音楽に情熱的で、たくさん学ばせていただいています。
誘ってくれた大学の後輩に感謝です!

ところで最近職場で演奏する機会ができました。職場では、60名ほどの対象者に向けて毎年季節ごとにイベントを行っていて、ゲームや歌を歌ったり、スタッフが出し物をしています。今回のテーマは、七夕。リラックスしてもらおうということで、生演奏を企画することになりました。
クラリネットのアンサンブル団体の知り合いに出演依頼をして、私を含め4人でプチコンサートをすることになりました。
お客さんのほとんどがお年寄りなので、演奏する曲目や、歌ったり打楽器(鈴をストローにつけたものなど)を鳴らしたり参加もできる内容にしようと計画中です。お客さんの反応を想像しながら今からワクワクしながら準備しています。
このような機会も、楽器を続けてきたおかげで経験できる楽しみなのかな、と思います。

楽器を続けていてよかったなぁと感じることは、きっとこれからもたくさんあるのだと思います。
八幡オーケストラの皆さんのように、楽器や音楽を生活の一部として、ずっと続けられるようになっていきたいです。

クラリネットのこびと
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2018年06月10日

だあんすううわああ、うまくおどれえないいい

前回の50回記念定期はまさかの台風のさなかでの開催でしたが、今回は天候に恵まれ、というか良すぎて熱中症になりそうな日になりました。うーん極端やなあ・・・そんな暑い日にたくさんのお客様がお越しくださいました。この場を借りてお礼を申し上げます。

さて、自画自賛的ですが今回は総じて八幡オケらしいとても勢いのある演奏会になったと思っています。というのも仕上がりが遅くてまだ上り調子だったことから、結果的に本番当日が一番できが良かった(というかやっと仕上がった)からです。これってまだもう少し伸びしろがあったのではと感じたのは私だけではない・・とも思うのですが。汗

振り返ってみて、一番印象に残っているというか心残りなのは、ラフマニノフで上手に踊れなかったことですね。「はげ山の一夜」の百鬼夜行感やチャイコフスキーVn協の絢爛な雰囲気はそこそこ出せたと思うのですが、「交響的舞曲」のダンス感というか三拍子の体重移動ノリがもう一歩揃いませんでした。まあ言い訳ですが、私も含めおそらくほぼ全員がダンスの素養がなかったので仕方ないのかもしれません。

と、なんだか愚痴ばかりになってるので良いところも書いておきます。日頃の練習指導を団内メンバーで行ってここまで仕上げるのはなかなかに歯ごたえのあることで、団員各位の積極的な演奏が不可欠です。そういう意味で今期の練習も毎回たいへん楽しくかつ興味深いものになっていました。八幡オケの魅力のひとつと言えると思います。良いところをさらに伸ばすとして、団内トレーナーはもちろんのこと客演指揮者に対しても先生と生徒のような関係に陥らず、相互に影響し合って新たな音楽世界を生み出すことを目指したいですね。
いいんちょU
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2018年05月26日

来期の件について皆様へ

まだ本番が終わっていませんが、来期のことで少しだけこの場で時間をいただきたいと思います。
来期は、メインのバルトークのトレーナーを担当させていただくことになりました。
今まで私はメインを担当した経験がありませんが、オケコンが作曲された経緯を辿ると、私が担当する以外にありません。
バルトークに作曲を依頼して初演した指揮者はセルゲイ・クーセヴィツキーという方です。世間では指揮者の印象が強いですが、実はコントラバス奏者でもあります。
そしてもう一つ、私は仕事の都合で時間通りに練習に参加出来ない日が多々あります。それにも関わらず、トレーナー・パートトップとして皆様のお力になれていません。自らに試練を与えるという意味も込めて、この難題を引き受けることにしました。

そして最後は、動画投稿を始めて今月で3年が経過しました。既にSNSを通じてご覧になった方も多いですが、皆様へのメッセージを含めた動画を掲載いたします。

https://m.youtube.com/watch?v=NLMjMxn7cZU

(不快に感じた場合は、ご視聴をおやめください。)

それでは、本番を存分に楽しみましょう!
橋本怜補
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2018年05月11日

雑感

陽気はまだ安定しませんが、新緑は眩しく、花々もあちこちで微笑み、色彩あふれる楽しい5月に。近くのお店の軒先でツバメの雛が可愛い口をぱくぱくさせているのも嬉しい光景です。

仕事のペースを緩めてから、生活を楽しむ余裕ができました。ヨガを始めてみたり、15年ほど休んでいたヴァイオリンを再開して八幡オケに参加させていただいたり、組紐に興味を持ったことがきっかけで、日本の伝統色や染・織に興味が広がり、ちょこちょこ本を読んだり、関連する展覧会などに出向くようになりました。

そんなわけで、先日、草木染めのワークショップに参加してみました。開花直前に伐採せざるをえなかったものをいただいたということで、花を咲かせる準備を十分にしていた精の詰まった桜の枝から色をいただいて染めました。お染めの過程は、まず命をいただいた草木を煮出し、そうして出来上がった染液に布などを入れて染め、最後は媒染液につけて色を定着させるというものです。染液は枝を煮たものなので、一見、茶褐色なのですが、布を入れるとあら不思議、桜色に!そして媒染液につけるとより柔らかな色になったり渋みが増したり!指導を受けながら同じ工程を行うので、染め上がりは同じかと思いきや、参加した各人それぞれの色に染まりました。先生曰く、植物の精の状態や染める材料、環境が似通っていても、同じ色に染まることはなかなか難しく、だからこそ楽しいのだと。

あれ、何か自分の楽しみでも同じ感覚が・・・あっ、オーケストラの演奏会か!染液はわれわれ楽団員、染める材料は演奏曲、そして染める人は指揮者、そして今回の演奏会では媒染液はソリストの玉井さん・・・環境は八幡のホールと観客の方々ですね。演奏会でどのような「色」になるかは、枝々の精の込め具合によるので、練習がんばるぞ〜!!
皇帝の民=VnのS
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2018年05月06日

お店の音楽

予期しない音楽が耳に入って、アレっと思うことってありませんか?

私の場合、例えば近所のスーパー。
ある日ふと違和感を感じて耳に集中すると、聴こえてくるのはマーラーの交響曲第2番「復活」…。何故スーパーで︎ 時々場違いなクラッシック音楽がかかってはいましたが、この時は晩ご飯のお買い物モードが吹き飛ぶ衝撃でした。

またある日ふらっと1人で入った飲食店で。
オペラ?が流れる中に店主が1人。何の曲だろう?聴いた事はないかも知れないけど、どこか雰囲気に馴染みのある曲調。きっと知ってる作曲家の曲、何だろう…と記憶を辿ったり想像したりしながら気になって気になって。
答え合わせのつもりでお会計の時に尋ねたら「キャンディード」。序曲なら知ってた。最初から聴いて(聞いて)たら居心地も変わっていたかも。
この時は答えが分かる状況でしたが普段からお店やあちこちで聴こえてくるフレーズに「ああ、この曲なんだったっけ〜、やった(聴いた)事あるけど曲名が思い出せない〜」と悶々とする事はしばしば。

またある時、友人と食事に入ったお店で流れていたのはベートーベンの弦楽四重奏。まあそれはそれとして、食事が終わって2軒目のバーに入った途端に同行者が何やらニヤニヤ笑っているので何かと尋ねると、「この曲、さっきの店でかかってたのと全く同じ録音ですね」「!?」。それを聞いたバーのご主人が「ああ、そのオーナー(直前の店の)なら前にウチの店に入るなり立ったまま腕組んで難しい顔して固まってると思ったら『オレの店にあるのと全く同じ録音のCDや』って言ってましたよ。」とのこと。どうやらその曲だったようです。2軒とも沢山CDがあって普段色々な曲がかかっているんですが、そういう偶然もありました。

偶然といえば数年前に東京に遊びに行った時のこと。
夕方に仕事を終えてそのまま東京に向かうつもりだった私は、サクサク仕事を片付けて東京でナイトライフを楽しもうと、淡々と仕事を進める時によく使う曲を聴きながら予定通りに仕事を終わらせ、久しぶりの1人旅に高まる気持ちを抑えようと新幹線の中でも同じ曲を聴いていました。さて東京に着いて迷子になりながら初めて訪問するお目当てのお店に漸く辿り着き、ワクワクしながら扉をそっと開けると、そこには期待を裏切らない素敵な空間が。でも、アレ…この音楽…。
薄暗い店内の隅っこに見覚えのあるCDケースが1枚。えええぇ︎
非日常的気分が一瞬で消失。直前までその日一日聴いていた音楽でした…。(実話)
HrのF
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2018年04月21日

たまには室内楽も♪

 先日、オケのメンバーで弦楽四重奏をする機会がありました。松花堂で行なわれた八幡市文化協会の表彰式で15分程の生演奏をというお話に、選曲をどうしよう!?というところから始まりました。過去の様子を聞くと、クラシックだけでなく映画音楽やポップスなども取り入れた方が良さそうでしたし、ご年輩の方も多いそうだからしっとりした曲もあった方がいいのかも?15分程度に収めるのも必要!などと思いを巡らせつつ選んだ5曲は、NHK「歴史秘話ヒストリア」のオープニング曲「storia」、服部良一作曲「蘇州夜曲」、プッチーニ作曲「歌劇「トゥーランドット」より誰も寝てはならぬ」、ラフマニノフ作曲「パガニーニの主題による狂詩曲より第18変奏」、K.アンダーソン-ロペス/R.ロペス作詞・作曲「Let It Go 〜ありのままで〜」となりました。もちろん、全て弦楽四重奏版です。統一性のあるプログラムとは言えませんが、ラフマニノフは51回定演のPRができるから入れよう!ということだけははっきりしていました(笑)
 私自身、室内楽の経験が少ないため得意とは言えないのですが、メンバーのVn Nさん、Va Tさん、Vc Mさんと、意見を出し合いながら練習をする中で感じた(再認識した)のは、お互いの音をよく聴いて、今自分はどういう音を出すべきか考えて弾くことの大切さ、呼吸を合わせることの大切さ、でした。(え、それって普段のオーケストラの練習でトレーナーの方々から言われていることそのままだよ〜と思う人たちが多いでしょうねぇ…)
 個人練習はしっかりしますが(それはもう)、4人で合わせるときには、曲のイメージを共有し、弾き方や音量のバランスを整えていかなくてはなりません。弾きながら「ここはタイミングが合わなかったから次は気をつけよう」というようなことは気付いても、その先のこと、例えば「ここはVn2とVaの伴奏がもっと前に向かう感じでほしいな」というように、気になるところをどうすれば良くなるか、それを考えるセンスがあるかと言われれば、私にはまだまだというところです。Vn Nさんのアドバイスを聞きながら、精進せねばと思いました(苦笑)。もう1つの呼吸については、ある曲の冒頭のテンポ感が2パートでなかなか決まらなかった時、相手とちょっと大げさに呼吸を合わせた途端、見事に決まった!ことから、あらためて呼吸って大事だ〜と思いました。大人数のオケとは違って、室内楽は意思の疎通が楽なので、こうしたことを意識する時間が持てたのは良かったです。
 本番当日、やはり緊張しましたが、何とか弾き終えることが出来ました。楽しさ半分、緊張から演奏に集中するあまり顔がこわばっていなかったかしら?などの反省点半分。普段はオーケストラで弾くばかりですが、たまにはこうした室内楽の練習をするのもいいなぁと思いました。あ、ちゃんと51回定演のPRもしてきましたよ〜!
Vn3人目のN
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2018年03月31日

ブログデビュー

八幡オケに入団して、早いもので2年が経ちました。その間逃げ続けていたリレーブログの順番がついに回ってきてしまいました。年度最後のブログということで、どんなことを書けばいいのかなあと思っておりましたが、時期的に、卒業、転勤などで新しくオケを探している方もおられるのではないかと思い、八幡オケのいいところ(わたし選)を書いてみることにしました。オケ選びの一助になれば幸いです。妨害になりませんように・・・

練習場が決まっており、市内の公民館が固定の練習場になっています。もちろん駐車場もあります。わたしはほぼこの点だけで入団を決めました。オーケストラジプシーを長らく続けていた頃は、練習参加の事前に最寄りのパーキングを調べ、ついでにお天気も調べ、満車になる前に到着できるよう早めに出発し、ああ車とめる前に楽器だけ会場に入れたいからナビは練習会場にセットして、いざ駐車場に着いたら、えっこの駐車場上限金額無いんですか、誰か他の駐車場ご存知ないですか?・・・なんて面倒をしておりましたが、今はストレスフリーで練習参加、本当にありがたいことです。

あと、団員さんの人数がとても多いです。各パート満遍なく団員さんがおられるので、本番直前でエキストラさん頼みになることなく、練習開始から本番までじっくり楽曲に取り組めます。参加されている団員さんの年代も幅広く、頼りになるベテランさんも多くおられます。運営も整えられていて、疑問はすぐに解消できます。とくに良いなと思うのは、お子さん連れで参加されている団員さんのために、託児の仕組みがあることだと思います。 他にもたくさん良いところがあると思いますが、実際に見学に来てみてわかる部分もあると思いますので、ぜひ一度八幡オケの門戸をたたいてみてはいかがでしょうか。
Cb TI
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2018年03月20日

バイオリンのCT解析

CT analysis of bowed stringed instruments. (弦楽器のCT分析)
http://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiology.203.3.9169708?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dpubmed

 この論文は、アメリカのミネアポリスの放射線科医が書かれたものです。研修医の時に、北米放射線学会のRadiologyという学会誌に載っているのを見つけました。
医学の本ですが、バイオリンを医療用のCTを使って検討されていて、その当時研修医ながら、放射線科って自由でいろんな先生がいるもんだなあと関心したのを今も覚えています。
それをまねたわけではありませんが、昔、自分でも指をポキッと鳴らすのをCTで撮ったりしたこともありました。
 今回ブログ担当にあたり、あらためてPubmedという生命科学や生物医学の論文の検索サイトで、Violin, CTというキーワードで検索すると6論文が見つかり、このうち3論文が実際にバイオリンについて検討した論文でした。もちろん生命医学以外での論文は複数あるようです。
今回はこのうち上の論文を書いた先生が、翌年にもう一つ書かれていた論文について主に紹介します。
Use of CT in Detection of Internal Damage and Repair and Determination of Authenticity in High-Quality Bowed Stringed Instruments 
(高品質の弦楽器の内部損傷の検出、修理と真正性のためのCTの利用)
http://pubs.rsna.org/doi/abs/10.1148/radiographics.19.3.g99ma09639
こちらから全文は読めると思うので興味ある方は、読んでみてください。

この2つの論文は放射線科医と楽器の専門家によって書かれています(そんな組み合わせみたことありませんが) 。
最初に紹介した論文では、学生が使う楽器からストラディバリウスまでの楽器の表板と裏板の曲線や厚さ、輪郭を定性的定量的に評価し木の密度も測定しています。
そしてこの論文では、1633年から1872年までに作られた14丁のバイオリンと3丁チェロをCTで撮像しています。これより前に、X線写真でも検討されたものはあるそうですが、CTを撮ることによって楽器の内部構造に固有の定性的情報および定量的情報の両方を得られ、高解像度の薄い画像のCTスキャンは、表板、裏板ののエレガントな曲線(archings)と変化する厚さ(目盛り)と、楽器の穏やかな湾曲した輪郭を明らかできるとのことです。1本目の論文で表と裏のプレートの厚さと減衰のCT測定値が実際の木材厚さと木質密度測定値とよく相関していることを示しました(P <.001)
撮像するときには、アーチファクトになる金属の部品(G線や顎当ての金具など)を外して撮像したとのことです。バイオリンは1mmスライス厚で、チェロは10mmスライス厚で撮ったとのこと。バイオリンがCTの寝台の上に乗っているのはなんとなくかわいいですが、チェロが寝台の上に乗っているのはなかなか迫力がありそうです。
結果としては、どの楽器も様々な程度の損傷や修復が検出されました。またどの楽器でもニカワを用いた修理跡があったとのことです。また虫食いもあったそうです。Anobium domesticum?というカブトムシの仲間?によって虫食いがあるそうです。あまり聞いたことないのですが、日本でも虫に食われることあるようですね。
また損傷では、温度や相対湿度の急激な変化によって生じるともあり、航空機に搭乗でも生じるともこの論文には書いてあります。
著者らはCTを撮ることによって、目視検査では不明であったり、過小評価される損傷や修復が検出されると言っています。
また、木目パターンがわかり、偽造や紛失、盗難された場合には有用かもしれないと言っています。
よって保険会社が保険に加入する前にCT分析を依頼することを推奨しています。
そんなに高い楽器に触れたこともなく、関係することもないので、実際に保険加入時にもCTを撮られていることもなさそうですが、なかなかユニークな研究ですね。
20年前のCTでも人間を撮るのとは違って、時間をかけたと思われ、なかなか綺麗な画像ですがしかし当時のCTではなく、現在のマルチスライスCTで撮像したらもっと綺麗な画像が撮像できそうです。
しかし今はなかなか研究対象として、患者様を対象とする臨床機でバイオリンを撮像することは難しいです。
なので、残念ですが、臨床用ではない研究用のCTや工業用のCTで撮るのが、よいようです。

以下、図は2つの論文から引用しました。
図1. 論文に紹介されていたバイオリンの解剖ではなく図です。こんなのが医学論文に載ってるって面白いですね。
図1.jpg
図2 3,ストラディバリウスのバイオリンの冠状断像、これにより正確な複製が出来る。4a.アマティのバイオリン、4b,は生徒用のバイオリンで、表板と裏板の厚さが全く異なっています。
図2.jpg
図3.4 3.ペグボックスの虫食い像。4.チェロのスクロール(渦巻き)の部分の虫食い像(矢印)と、にかわで修理されたあと(矢頭)
図3,4.jpg
図13. a. ストラディバリウスのバイオリンの渦巻き、b. ベネチアのチェロの渦巻き。指紋のようなパターンを呈しており、楽器を同定するのに役立ちます。
 図13.jpg

文 Vn,の中の人
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