2021年04月18日

こんなことなら、三題

その一
スマホに変えてから約1年。
それまで愛用していたPHS(!)のサービスが昨年7月に終了することになり、どうするか悩んだ挙句の選択。あの四角い板を顔に当てて電話をする気にはなれなかったのでずっと避け続けてきたけれど、いざやってみるとさほど問題はないし、第一にそんなに電話することもない。
PHSにこだわったため、LINEや他のアプリを利用するためにさらにルーターとタブレットも一緒に持ち歩いていました。とっても重かった。
ちなみにお気に入りのアプリのひとつは「らじる★らじる」。スマホでラジオが聞ける! それも雑音のないきれいな音で! シンフォニーもピアノ曲もストレスが全くない。それまで会社の帰りに聞くNHK-FMラジオは、電車の窓側でもきれいに聞こえなかったのに。それに大津〜山科間で周波数変わるし(笑)。こんなことならもっと早くスマホにしたのに…とつくづく思ったのでした。

そのニ
早起きは三文(?)の徳、と申しますが・・・。
片道2時間のところに転勤になってそろそろ20年。最初はラッシュアワー〜最近あまり聞かないコトバ〜真っ只中に出勤していたので、毎日が椅子取りゲーム。電車乗り継ぐこともあり、会社に着くまでに疲れちゃいます。ふと思いついて10年前ぐらいのある冬の朝、寒い中午前5時半過ぎに家を出て電車に乗ってみた。乗客は意外に少なくはないけど、乗り換えた2つ目のメインの電車(6時過ぎ発)も楽勝で座れるし、しばらくは隣も空いているのですこぶる快適。続けてみると毎日指定席。電車のトラブルも、起こった時は目的地。ゆったりコーヒー飲みながら音楽聞くのも良し、本を読むのも良し。私は寝てるけど(^◇^;)
早くわかっていたら、異動の最初からこの時間帯にするんだったぁ。

その三
毎回、興味深い演奏会のプログラム。
もっと上手く出来なかったのかしら、精一杯取り組んだのかなと、いつも終わってからちょっぴり後悔が残る。悔しかったフレーズシリーズの楽譜でスクラップ帳が溢れそう、もし作っていたらね。毎回、この曲はこれが最後というつもりで取り組んで、この出会いを楽しんでいる。でもこの先、いつか最後の演奏会を迎えた時、こんなことならと後悔しないようにしっかり取り組んでおかなくっちゃ…なんて思う今日この頃。 演奏会まで1ヵ月余り。「まだ」なのか、「もう」」なのか。
この春は演奏会が無くなりませんように!!
ばすぽざうね
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2020年12月27日

ベストナイン

最近、交響曲1から9番まで作曲家がかぶらないように選ぶというネタが、いろんな知り合いから投稿されてきています。
こういうのって、昔からいろいろあると思います。私も確か宇野功芳氏の本で見た記憶がありますし、他の音楽評論家の本にも会ったような気が…

で、なぜ今かはわからないですが、改めて考えてみるのも面白いので、現時点でのベストナインを選んでみました。

1 プロコフィエフ(古典)
2 マーラー(復活)
3 シューマン(ライン)
4 ブラームス
5 ベートーヴェン(運命)
6 チャイコフスキー(悲愴)
7 シベリウス
8 ブルックナー
9 シューベルト(グレート)
(10 ショスタコーヴィチ)

私の中では8のブルックナーは決まっていて、6の悲愴も入れときたい。
ブラームスは1〜4どれも良さそうなので押さえ。
ベートーヴェンもマーラーも融通がきくので後回し。
話題に登ることが多い9は候補が多くて迷いますが、ここしかないという感じでグレートにしました。
7はすんなりとシベリウスに。1や2でも考えましたが、やってみたい曲ということで。
プロコを入れたいと思って、でも5や7は強力な対抗がいるので1に入れてみました。
ここまできて、ユーティリティ選手を使っていって上のような結果になりました。
ショスタコさん入れたかったのですがどうも上手くハマらなかったので、番外の10番でお願いします。

またすぐ変わるでしょうが、たまに考えてみると面白いですね。
この中で、3、7、8は演奏したことありません(1は譜面がないのでね…)。いずれやってみたいものです。

では、健康に気をつけて、みなさま良いお年を。

Trb. K.H
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2020年12月13日

唐突ですが

ヨーロッパ鉄道クイズ、いってみましょー

Q1: 以下のドイツ発の国際列車名と運行区間の正しい組み合わせを選んでください。
(列車名は1995年当時)
EC5 ヴェルディ号
EC23 ヨハン・シュトラウス号
EC25 フランツ・リスト号
EC66 モーリス・ラベル号

ミュンヘン→パリ東
ドルトムント→ブダペスト東
ドルトムント→ミラノ中央
ケルン→ウィーン西

※行き先の国がヒントです

Q2: 以下の中から、特急列車の名前や愛称として採用されていないものを2つ選んでください。
@ さまよえるオランダ人(Fliegende Holländer)
A 空飛ぶスコットランド人(Flying Scotsman)
B 空飛ぶハンブルク人 (Fliegender Hamburger)
C パルジファル (Parsifal)
D ラインの黄金 (Rheingold)
E ジークフリート(Siegfried)

Q3: チェコ出身の作曲家ドヴォルザークはかなりキテる鉄道オタクとして一部界隈で有名ですが、以下のエピソードのうち、明らかに誤っているものを選んでください。
@ 「自分の機関車が持てるなら、作曲した曲を全て手放してもいい」といった。
A 娘の婚約者であった自分の弟子について、「あいつは機関車と炭水車の区別もつかないやつだから、結婚するのはやめろ」と娘に言った。
B 新大陸アメリカに渡ることについて、当初正直イヤイヤだったが、それでも行ったのはアメリカの鉄道を見たかったから。
C 蒸気機関車にインスパイアされて作曲したことがある
D 時間が許す限り毎日プラハ駅に出かけ、ウィーン行きの特急列車を眺めていた。時が変わって21世紀、同じ路線を走る最速達特急には「アントニン・ドヴォルザーク号」の名前がつけられた。
E ある時、「機関車の音がなんかおかしい」と訴え、実際にその機関車から故障が発見された。

見事全問正解された方には、J●B提供!A●Aで行く、ドイツ&中欧3カ国を巡る鉄道の旅0泊10日(うち車中泊9泊) にご招待! (ウソ

答えはこちらには書きませんが、興味があったら調べてみると面白いかもしれません。
ドヴォルザーク師匠は特に。

ちなみに、結婚を反対されていたドヴォ弟子は、のちにちゃんとドヴォ娘と結婚できました。そして作曲家になり、また弦楽四重奏団でセカンドヴァイオリンとして活躍したそうです。

というセカンドヴァイオリンからの投稿でした
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2020年12月11日

個人的2020年音楽生活総括

2020年も終わりに近づいたこのタイミングでブログ執筆のお話をいただきましたので、今年はどんな一年だったかなあ、と私生活を振り返ってみました。音楽の話題で考えると3つ、心に残っていることがありますのでご紹介します。個人的なうえに全然真面目な話ではなく恐縮ですが。

1 朝ドラにハマる。
今年の連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」は、作曲家・古関裕而さんをモデルにした音楽がテーマの物語でした。
幸福と挫折の繰り返しの中から音楽が生まれ、人生に寄り添っていく様子に共感して夢中になって見てしまいました。特に戦後、どん底で苦しみながらも曲を書き、立ち直っていく様は今年だからこそ余計に心にささるものがありました。歌い継がれている歌謡曲の尊さを再発見。

2 子供に付き合い、とにかく「鬼滅の刃」。
保育園生活最終年度の娘たち、楽しみにしていたメモリアルイベントがコロナ禍でことごとく中止に。そんな中、代わりに子供たちを楽しませてくれたのが「鬼滅」です。主題歌の子供たちへの影響は本当にすごくて、だれか一人歌いだすと次々と周囲が加わって合唱になります。発表会ができなくても、みんなと歌えて楽しいね、よかったね、という気持ちで私も元気をもらいました。子供たちの伴奏をするために、20年ぶりぐらいにピアノを練習しました。普段弾いているヴィオラとは違った筋肉と反射神経が鍛えられてよかったです(笑)。

3 ベートーヴェンイヤー
緊急事態宣言解除後、少しずつ再開された演奏会。いくつかの演奏会を聴きに行きましたが、全部メインがベートーヴェンの交響曲でした。その後自分が出演した八幡オケのメインもベートーヴェン。編成上の都合という演奏会も多かったのでしょうが、私にとって2020年演奏会復活の象徴はベートーヴェンでした。演奏会を聴きに行けたことも、演奏会に出演できたことも、今年は本当に特別なことでした。ありがとう、ベートーヴェン。生誕250周年だったというのも、何か運命的・・・。

今年の前半はほとんどオケ活動ができませんでしたが、私なりに音楽を楽しめた一年だったかなと思います。
でもやっぱり誰かと音を重ねていく楽しさは別格で、オケ練習再開後はずっとその幸せをかみしめています。この宝物のような時間がこれからもずっと続いていきますように。
                   
Va弾き2児の母(朝ドラ主演俳優の大ファン)
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2020年11月14日

足並み揃えて

幸いなことに先日1年ぶりの演奏会を開催することができました。未だ練習すら満足に再開できてない団体があるなか、6月に練習再開できたことに始まり、いくつもの幸運に恵まれたことに感謝しています。

演目はタンホイザー序曲、交響詩ドン・ファン、交響曲第3番英雄。まあある意味ダメ男三本立て、ホルンは満腹な3曲でした。まあネタは尽きないのですが、そのなかでとても印象的だったことがあります。

英雄の3楽章トリオは、ご存じの方も多いと思いますがホルン3人でパートソロを披露します。さながらオケ対ホルンといった構成で、まあ「カッコイイ」見せ場と言えます。
ところで、このパートソロは3人の音量やフレージングを揃えることが肝要です。たとえるなら3人の騎士が馬上颯爽と現れるといった趣きがあり、当然ながら隊列は整っていなくてはいけません。
なかなか難しいのですがなんとかそれっぽくなってきたと思っていた矢先に、私はふと思いついたアイディアを試すべく、楽器のセッティングを変えました。物理的に言えば、この曲では使わないパーツを外して楽器を軽くしただけなのですが、これまでそれなりに整っていた3重奏がてんでバラバラになり、周囲の仲間から「今日はなんだかチグハグだったねえ」と指摘を受けることになりました。これはいかん、と元に戻すと再び足並みが整いました。重量を軽くしたことで音色が変わってしまい、これまでお互いに作ってきた3重奏のイメージと合わなくなってしまったんだろうと思います。アンサンブルにおいて音色や発音イメージを揃えることがいかに重要かということを身をもって体験しました。まだまだ勉強中です・・
ホルンU
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2020年11月07日

第55回定期演奏会を終えて

昨年秋の演奏会でショスタコーヴィチの革命をやった頃、雑誌でヴァイオリンの荒井英治さんのインタビュー記事を見つけ、「ショスタコーヴィチを演奏する時にはいつも『この音が最後の演奏かもしれない』という気持ちで弾く」という意味の言葉に、身の引き締まる思いをしました。ショスタコーヴィチと彼の時代の切迫感を追体験しながら音楽に向き合わねばならないのだろうとは感じていましたが、まさか1年後、多くの演奏家、愛好家が、自分のものとしてこの言葉を噛み締めなくてはいけなくなるとは思いも寄りませんでした。
生活必需ではない不要不急の事柄として追いやられた多くの営みと同様に、音楽会、集まって演奏することを中止しなくてはならない生活が始まり、私たちの団体でも長期にわたり、通常の練習は見通しのつかないまま休止となりました。
音楽を生活としているプロの演奏家と違い、アマチュアのわれわれにはまた違った事情があります。練習再開に向け、たぶん多くの団員が悩んだのは「演奏を自分の生活の一番とすることへの遠慮」ではないでしょうか。実際、「生業とするプロでもないのに、趣味でやっているわれわれが活動を再開するなんて」という声が、周りからも、自分の心からも聞こえてきて、日々の雑多な情報に振り回されながら、日替わりで自分の気持ちがコロコロ転がるのを経験しました。

今回に限らず、仕事、家庭の事情、自身の健康などによって練習に参加できなかったり、年に数回しかチャンスのない本番をキャンセルせざるを得なかったり、と、われわれアマチュアの演奏活動は日常生活とのバランスがじつに難しい。こんなにも生活の多くの時間(とお金)を注いで、周囲にも理解と協力と犠牲を強いて、それでもなぜ、下手な音楽から離れないのか。それをして何が得られるんだろう、何が得られると思ってやっているのだろう。
今回の演奏会に幸いにも参加できたメンバーも、さまざまな事情で断念しなくてはならなかったメンバーも、この期間に共通して得た思いがあるとしたら、自分が演奏に携わる機会のかけがえのなさ、ではないでしょうか。そのような奇跡への感謝が、日々の生活をひたひたと喜びで満たしてくれる。そしてその日々があるから、また練習に向かうことができる。
同じメンバーで練習し、本番を迎えるのは大げさでなく一度限りです。ひとつのプログラムを一緒に作り上げ、演奏会を開くことの出来るこの大事な大事な時間をこれからも共有していけたらと切に願っています。

最後に、勇気がなくなったときに繰り返していた言葉を。
「好きはヘタより強い」
けっこうこれで乗り切れますよ。
運営委員ばば
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2020年10月17日

私から皆様へ

今回トレーナーを担当しているタンホイザー序曲、私が一切演奏に関与していないことに関して、この場をお借りして説明をさせていただきます。
一部の団員の方はご存知かもしれませんが、今回私はタンホイザー序曲のみ、聴き手として降り番となっております。そのため本番は演奏いたしません。
これまでトレーナーを担当した曲も含めて一貫して演奏に関与していましたが、やっているうちに心の中で引っかかるものがありました。トレーナーとして皆様の演奏を客観的に聴く必要があるのではないかと。
私が降り番になることで、コントラバスパートの皆様に大きな負担をかけてしまうことも考えました。しかし、私の団内におけるポジションはトレーナー中心にシフトしております。やはり外から演奏を聴くことは外せないと考え、この決断に至りました。

重たい話題になってしまいましたが、コロナ禍で演奏会を開催するのが難しいなか、ここまで来ることが出来ました。無事に本番を迎えることが出来るよう、願うばかりです。

橋本怜補
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2020年10月03日

音楽を通して

中学…恐らく1年生の時のある定期試験での、音楽のテスト問題の最後の問いがこれ。

『なぜ音楽の授業があると思いますか』

ん?なぜと言われても…。
この問いはアンケート風で、配点外ではありましたが悩みました。
確か、「歌手になったり音楽の先生になったりして、音楽の仕事をする人がいるかもしれないから」
とかなんとか苦し紛れに書いた記憶があります。
この問題のことは頭の隅に残っていて、ごくたまに、あれは何だったんだろうと思い返したりしているうち、
数年後に「表現の一つとして」ということかなと思い至りました。

そんな音楽を奏者として続けています。

表現することは、受け手が居て最終的に成り立つと思っていて、普段の練習では、奏者同士、奏者‐指揮者間でそれをやっているということに。

演奏会ではさらに、聴きに来て下さった方々との関係が生まれます。
演奏を聴いて、演奏している姿を目にして何かを感じてもらったり。アンケートで言葉にしてもらったり。
そしてちょっと鼻歌なんか歌いながら帰ってもらえるといいな。

一人でも多くの方と、そんなコミュニケーションが出来ますように。
今月末10月25日(日)、第55回定期演奏会を開催します。是非お近くの団員からチケットをお受け取り下さい。

ご来場をお待ちしております。
打 M
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2020年09月19日

リズム取りと体幹

1. 自粛期間
3月半ばから5月一杯世の中自粛というほぼ強制的な措置で、仕事にも行けず、
楽しみであったオケの練習もなくなり、ひたすら「お家で…」という生活を余儀なくさせられました。幸い近所のドンキで奇跡的にAmazon stickを入手できたため、
やや大きなTVにyou tube画面をミラーリング投影して楽しむことにしました。
これまでスポーツクラブで取り組んでいた、ラテン系のダンスとヨガを画面にならって実行してみたのですが、海外の優秀なグループの動きに合わせているのにダンス特有のビートについて行けず最初は息だけ上がってしまう状態でした。ところが、いくつかの特定のグループについて色々な曲をトライして行くうちに、振り付けのパターンが身につき、新しい曲でも何とか勘所を掴んで楽しむことが出来る様になりました。
 また、ヨガではインストラクターに従って息を吸って吐くことに意識を集中する事に注力する様にし、呼吸は改善していますが、特にバランス(例えば立木のポーズ)では全くの様に停止出来ず、常にフラフラ・バタバタという体たらくな状態が進歩しませんでした。如何に体幹がしっかりトレーニング出来ていなかったかを思い知る事になりました。

2. そして今
徐々にではありますが、規制が緩和されオケの練習も指揮者以外通常配置に近い状態に戻りましたが、まだ本番がどの様な形で実施できるのか見通せないでいます。通っているスポーツクラブでも感染対策をかなり過剰に行って営業していますが、ダンスやエアロビクスなどのトレーニングはマスクもしくはフェイスガード着用必須のため、普段の数倍体力を消耗してしまいます。その為出るプログラムをかなり絞って後は家でのトレーニングを継続していますが、一流のメンバーと一緒に出来るyou tubeの方が今は楽しみとなっています。体幹の進歩はなかなかですが、チャレンジすることに意義があると慰めながらやっています。
自粛中の楽器の練習はサイレント・ブラスを装着し、これまでサボっていたエチュードを真面目にやってみましたが、合奏が再開されると自分の欠点であるリズム感の甘さが思い知らされることになりました。またppで揺れずに音をキープする、さらには如何に弱音であっても芯のある響を出せるかは体幹のトレーニングに尽きる様です。課題が明らかになったのは自粛生活の賜物とポジティブに捉え、これからも精進したいと思うこの頃です。

Tp 赤ベル好きのH
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2020年09月05日

音をみる 響きをえがく

むかし、聴音のグループレッスンを受けていたことがある。そのレッスンには、楽曲分析に取り組む時間があった。先生はいつも最初にピアノで課題の小品を弾いて、私達に聴かせてくれた。そして次に必ず、「この作品からどんな色を感じるか?」と質問してくるのだった。
自分の感じた色と、他の生徒仲間の感じた色が一致すると、単純に嬉しかった。他の人の感じた色が、自分の感じたものとちがっても、「その色もアリだよね」と納得できることが多かった。私も他の仲間も、楽器の演奏技術は高くはなく、様々な音色を出せるわけではなかった。そんな自分達にも、音楽に色を感じる感性が備わっており、そしてその感性は他者と共有できるものであることに気づけたのは大きなことだった。

ところで私は今、八幡オケの定演のチラシ・チケットのデザインを担当している。私は本職のデザイナーではないので、いろいろアラはあるのだが、オケの皆さんは目をつぶってくれていて、かなり自由にやらせてもらっている。
そこで私は、チラシに使用するイラストを自作するとき、メイン曲の「響きをえがく」ことを自分に課すことにしている。あの聴音のレッスンのときのように、「この曲からどんな色を感じる?」と自分に問いかけるのだ。
オーケストラの演奏会のメイン曲は、ほとんどの場合シンフォニーだ。シンフォニーのような絶対音楽を描くときには、標題音楽を描くときとは違う感覚が必要になると思う。例えば、オペラやバレエ、映画の音楽作品なら、ストーリーのワンシーンや登場人物など具体的なものを描くこともできる。ところがシンフォニーは、純粋な音の構成で成り立っており、タイトルなし、作品番号のみ、具体的なイメージの手がかりは与えられていないということも多い。良く言えば、聴き手の想像の自由に委ねられているとも言える。そんなわけで私の場合、シンフォニーを描こうとすると、色彩が水や大気、炎のように光りかがやき、流動する絵になる。夕焼け色、ひろがる金色の雲海、荒れ狂う色彩の嵐などなど。
そんな音楽から感じる色を見つける体験のなかで、これまでで一番印象深かったのは、ショスタコーヴィチの交響曲第5番だ。有名な4楽章から感じる色は迷わず即答で「赤」、他の人にリサーチしてみるも、やはり「赤」という答え。でも前1〜3楽章は、絶対赤ではない。
この交響曲全体を色であらわすとしたらどうすべきか?悩んでいるうちにふと降りてきたのが、「燃える青色」のイメージだった。一見、「赤(ソ連共産党)」を賛美しているように見せながら、こころのなかではげしく燃える抵抗の「青」い炎。本当に自分が思っていることを言えない社会のなかで、ショスタコーヴィチが音楽を通して語った、人々の内なる真実が見えたような気がして、嬉しくなった。

私の感じた色が、唯一の正解というわけではないが、こんな音の印象の受け取り方もあるかと思ってもらえたら嬉しいし、みなさんにも、ぜひ一度音楽を聴くときに、「この曲はどんな色?」と自分に問うてみて欲しい。新しい感覚がひらけて、音楽を聴くのがさらに楽しくなると思う。

Vn MM
posted by 八幡市民オーケストラ at 15:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記